日本の技術力

日本の技術力は世界でも有数である。
中でも新たなウイルス・病原菌などの治療薬開発、ロボット技術、地震予知、様々な課題に取り組み、結果もそれなりに出している。
特に最近では、エボラ出血熱が世界中で猛威を振るっているが、有効な治療薬は現在のところ残念ながらない。
そこへ、富士フイルムの子会社、富山化学工業のアビガン錠が有効であるとの報道がなされた。
実際の効果は不明だが、数人がアビガンによって治癒しているのも事実だ。
中国ではアビガン錠のの模造品が現れる始末である。

●地震予知
地震予知の分野も目を見張るものがある。
「アスペリティ」と呼ばれる地震の発生ポイントを正確に掴むことで、発生する日時と場所、地震の規模まで的中させる新しい技術である。
最近では、気象庁が九州で震度4の地震が起きると予知し、公開した。
予想はズバリ的中で、大きな話題となった。
アスペリティとは、プレートとプレートの接合部分には、突起部分があるという考えで、この突起した部分が地震の発生源になるという考え方である。
プレートとプレートの動きは一定の周期で滑りが発生しており、アスペリティには徐々にひずみが蓄積されていく。
このひずみが限界地点に達した時、地震は起きると考えられている。
ほとんどのアスペリティは同じ周期でひずみが限界点に達するので、アスペリティを特定する事ができれば、ピンポイントで地震を予知できるという仕組みだ。
今後、さらなる研究によって、全てのアスペリティを把握する事ができれば、地震予知の精度はとてつもなく高いものとなる事が予想される。
現在、最も懸念されている巨大地震は、静岡県から四国・九州に続く東南海地震と、首都圏での直下型巨大地震である。
こういった将来起こるであろう巨大地震だが、地震予知が完璧なものとなれば、被害を大きく食い止める事が可能だ。
一日も早い完璧な地震予知が、待たれるところである。

●バイオ
バイオ分野における日本の技術も成長が著しい分野である。
さきほどのアビガンもそうだが、ガン治療や緑内障治療等、今までにない治療薬が日本のベンチャー企業から生み出されている。
緑内障はこれまで、手術による外科的療法がメインだったが、デ・ウエスタンセラピクスという会社が、K115という手術不要レベルでの緑内障治療薬を開発した。
また、オンコセラピーサイエンスという会社が開発したガン治療薬も注目を浴びている。
マウスレベルの実験では、ガンが完全に消滅する結果を樹立した。
日本のバイオベンチャーは、赤字会社がほとんどである。
バイオビジネスは認可がなかなかおりない事が原因だ。
今や世界中で難病に苦しむ人々が苦しんでいる。
こうした難病に苦しむ人々の為にも、バイオベンチャーに対する支援策が講じられることを願うばかりである。

●LED青色発光ダイオード
これほどまでに発明から実用化に至り、世の中を一変させてしまった発明は珍しいのではないだろうか。
もはや青色発光ダイオードは、イルミネーションをはじめ、2016年より試験運用が予定されている8kテレビ(フルハイビジョンの16倍の解像度)バックライトにも使用される事が決まっている。
3人の日本人ノーベル賞受賞者は、正に100年・200年に一度の大発明をしたと言って良いだろう。

●ロボット
ロボット分野における日本の技術力は、世界でもトップクラスと言って良いだろう。
特に介護分野や災害時用のロボットは目を見張るものがある。
サイバーダインの「HAL」、今泉工業の歩行アシスト「アクシス」、安川電機のロボットアーム「HIWIN」等、世界中から注目される技術を既に持っている。
ソフトバンクがロボット市場に参入するニュ-スも話題を呼んだ。
技術力・完成度としては、現段階ではHALやアクシスが一歩リードしているが、ソフトバンクの資金力は脅威となるだろう。
いずれにしてもロボット産業の発展は、要介護者にとっても、日本産業界にとっても重要な役割を担いそうだ。